19世紀のハワイのサトウキビ産業発展の中心的な存在であったのが、グローブ・ファーム。その跡地を博物館として一般に公開しているのが、グローブ・ファーム・ミュージアム。ハワイの歴史的建造物、またサトウキビ・プランテーションの歴史に触れることができるスポットである。
1854年にドイツからの移民、ヘルマン・ワイドマン(Hermann A.Widemann)によって、グローブ・ファームの名前でスタートしたハワイで最初のサトウキビ・プランテーションのひとつ。1864年11月、当時のマネージャーであったジョージ・ノートン・ウィルコックスが借り受け、後に購入し、サトウキビ・プランテーションをハワイで繁栄させた。
100年以上にわたってサトウキビ・プランテーションを運営し続けたグローブ・ファームの主、ジョージ・ノートン・ウィルコックスは、1839年ハワイ島ヒロで生まれた。、オアフ島のプナホウ・スクールを卒業したあと、アメリカ・イエール大学で工学を学び、1846年にカウアイ島に移住。その知識を活かして、グローブ・ファームの枯れた地に山々からの水を引く灌漑システムを構築した。その後に続いたサトウキビ・プランテーションのほとんどが、この革命的な灌漑システムをまねたと言われている。
1933年にジョージ・ノートン・ウィルコックスが亡くなってからは、甥のサミュエル・ウィルコックス、姪のエマライアンによって農園運営が継続された。ちなみに、カウアイ島で一番大きな病院、リフエの「GNウィルコックス・ホスピタル」は教会、学校とともに、ジョージ・ノートン・ウィルコックスが遺産として遺したもののひとつである。
グローブ・ファームは今もリフエの中心地にある。オリジナル・オーナーの家、プランテーション労働者の住宅、ハウスキーパーの住宅地、また農場、庭園、バナナ・パッチなどが当時のままの配置でいまも残されている。農場、庭園などは、1870年代に確率されたものと同じ方法で、手厚くケアがなされている。また、博物館とその一帯の土地、建てものは、国家歴史史料館としてリストに載るほか、ハワイの歴史的建造物に指定されている。
博物館を巡るツアーは、毎週月、水、木曜日10時または13時(随時変更あり)。事前に予約が必要なので注意しよう。ジョージ・ウィルコックスの家とファミリー、その人生がガイドを通して物語られる魅力的な2時間になっている。
-
Column博物館内のギフトショップ
-
ワイオリ・ミッション・ハウスとグローブ・ファーム博物館で出版された、ここでしか手に入らない書籍が売られている。また、メーベル・ウィルコックスのお気に入りだったクッキー「グルーファー・アイボックス・クッキーズ」(6オンス、一袋5ドル)が、日々、薪ストーブで焼かれ、ここだけで販売されている。
ショップ営業:月、木曜日9時30分~16時、水曜日12時30分~15時30分(変更あり)
Information
地図 | MAP |
---|---|
住所 | 4050 Nawiliwili Rd. Lihue HI 96766 |
公式HP | http://grovefarm.org |