カウアイ島の観光スポット

アフキニ・ランディング
Ahukini Landing

時代の流れとともに生きて来た、カウアイ島で最初の港。

ハワイ州カウアイ島のアフキニランディング

リフエ空港北側にほぼ隣接する位置にあるのが、アフキニ・ランディング。ハナマウル湾(Hanamaulu Bay)の南側にある、カウアイ島で最初に造られた商業港である。

1980年、湾の北側「コウ(Kou)」に、コンクリートブロックで建設されたのが島で最初の埠頭。この埠頭に着いた貨物や乗客を、手漕ぎボートで島間を走る蒸気船まで運んでいたそうだ。1920年に、湾の南側「アフキニ(Ahukini)」にもコンクリート製の桟橋と防波堤が建設され、カウアイ島で最初の港となったのがアフキニ・ランディング(Ahukini Landing)。島間をつなぐ船舶が直接、この海岸につながるようになった。

アフキニランディングから海を見渡す景色
時代が経ってもアフキニランディングからの海の景色は変わらない。

港ができた同年、「アフキニ・ターミナル&レイルウエイ・Co.」 のオーガナイズによって、リフエ、カワイハウ、キラウエアのさとうきびプランテーション、カパアのパイナップル缶詰工場と港を結ぶ貨物列車用の線路が敷かれ、繁栄を見せた。

1930年に、ナウィリウィリ港の建設完了後、貨物船のほとんどが新しい港を利用し始めたため、アフキニでは島内船への連結を停止。1934年にキラウエアのさとうきびプランテーションマキイ工場の解体とともに港の需要はさらに減少し、1950年に完全閉鎖された。

港が閉鎖された同年から1965年まで、ニウマル(Niumalu)にあった砂糖貯蔵庫に入りきらない余剰砂糖が、アフキニにある2つの倉庫で保管されていたそうだ。第二次世界大戦中には小さな港として使用され、迷彩的な外観を造るために、爆弾で人工的にダメージを与えたという話もあり、時代の流れとともに生きてきた港でもある。

現在は、木製の歩道を備えたセメント桟橋が残り、アフキニ桟橋(Ahukini Pier)として、レクリエーション・エリアとなっている。アフキニ桟橋は、ハナマウル・ストリーム(Hanamaulu Stream)の流れが太平洋と出会うところにあり、フィッシングやカニのネット・フィッシングに来るローカルの姿が見られる。同時にコロア・ランディング、トネルズ・ビーチとならんでカウアイ島を代表するダイビング・スポットのひとつ。また、数々のハリウッド映画のロケ地としても活用されている。

アフキニランディングの骨組み
当時の面影を残し、歴史を物語る商業港の跡地。
アフキニランディングの史跡
この近郊は地元の人たちが釣りやダイビングを楽しんでいる姿をよく見かける。

太平洋に向かって広々と広がったアフキニ・ランディングに立つと、カウアイ島を囲む山々が一望できる。現在のカウアイ島の玄関口リフエ空港と、隣接する形にある昔のカウアイ島の玄関口アフキニ・ランディング。異なる時代の島への玄関口がほぼ同じ場所にあるのは、単なる偶然からではないだろう。

カウアイ島に来て、最初にこの場所に足を運んだり、朝陽を迎える儀式をするハワイアンの姿も見られる。この場所は、フナやフラに関わるハワイアンの人にとっては、現在も文化的にカウアイ島の玄関口であり、祝福を捧げる場所のひとつになっている。

Information

地図 MAP
住所 Ahukini Rd. Lihue HI 96766